障害者法定雇用率は、今年4月より1年間は2.3％に据え置きとなりましたが、2024年4月から2.5％、2026年7月から2.7％と段階的に引上げとなります。これにより障害者雇用に関する関心が高まっていますが、厚生労働省が公表した最新の調査でも、障害者雇用が進展している状況を見ることができます。 &nbsp; 厚生労働省は、令和４年度のハローワークを通じた障害者の職業紹介状況などを取りまとめ、公表しました。 ●新規求職申込件数・就職件数　 新規求職申込件数は233,434件（対前年度比4.2％増）、就職件数は102,537件（対前年度比6.6％増）となり、いずれも前年度を上回りました。 コロナ禍以前の令和元年度と比較すると、新規求職申込件数は、前年度に引き続き令和元年度（223,229件）を上回り、就職件数は令和元年度（103,163件）に近い水準まで改善しました。 &nbsp; ●就職率（就職件数／新規求職申込件数） 就職率は43.9％で、対前年度差1.0ポイント増となりました。 &nbsp; ●就職件数の増加要因　 前年度に引き続き新規求職申込件数が増加するとともに、障害者の就職先として比較的高い割合を占める「医療，福祉」、「製造業」、「サービス業（他に分類されないもの）」、「卸売業，小売業」において引き続き求人数が増加し、特に「卸売業，小売業」において令和４年度に求人数の増加幅が拡大したことによるものと考えられます。 &nbsp; ●解雇者数（ハローワークに届出のあったもの） ハローワークに届出のあった障害者の解雇者数は1,605人で、前年度（1,656人）を下回りました。 &nbsp; ●まとめ 法定雇用人数を確保が身近な課題となってきています。特に精神障害者の雇用を如何に進めるかが大きなカギとなります。どのような業務を担当してもらうのかなど、具体的に検討するなど、早めの対策が望まれます。